マンガ「ベルセルク」で主人公・ガッツとグリフィスの関係は？
ガッツとグリフィスはかつては同じ目的の元に戦っていた戦友ですが現在は敵対するかのような関係。
グリフィスはなぜガッツに執着するのでしょうか？それとも実は興味ない？
ベルセルク｜グリフィスとガッツの関係は？
ガッツはグリフィスにとって特別な存在であり、彼と鷹の団の仲間たちを生け贄に捧げたのは、彼らが救出劇を通じて本当に「得難い仲間」であると改めて感じたからです。また、ガッツは自分を打ち負かし、自分を窮地から救ってくれた「対等の友」として尊敬していたことも影響しています。
なぜグリフィスがガッツに執着するのか、その理由は複雑です。彼は過去に絶望的な状況に追い込まれ、自暴自棄になり、自殺すら考えたほどの苦しみを味わっています。そんな絶望の中で、かつて失ったはずの真紅の「ベヘリット」という特別なアイテムが再び彼の手に現れたことが大きな転機となりました。
ベヘリットは、彼の絶体絶命の状況から救い出す可能性を秘めているとされていました。さらに、何者かの声によって誘惑される場面もあり、グリフィスの感情を大きく揺さぶりました。これまで理性と欲望を均衡させていたグリフィスは、ガッツが自分を追いかけて救いに来たことで感情が爆発し、欲望に身を任せてしまったのです。
特に印象的な一節は、ガッツに自尊心や羞恥心を踏みにじられる瞬間であり、彼の高いプライドが粉々に粉砕される絶望感が表現されています。
結果的にグリフィスの絶望感は頂点に達し、ゴッドハンドと呼ばれる人外の存在によって誘惑されます。彼は「得難い仲間」と「対等の友」を生け贄に捧げ、人間性を失い、転生してしまう選択をすることとなります。これが「ベルセルク」の物語の重要な転機であり、ガッツの厳しい旅の始まりとなります。
グリフィスは非常に高いプライドを持ち、自分の夢は自分の城を持つことです。彼は多くの犠牲を払いながらも夢に向かって進んできました。そんな中で出会ったガッツは、彼の夢を忘れることができる存在であり、「対等」な関係で接してくれる「友達」として特別な存在になっていきました。
しかし、ガッツが鷹の団を去り、グリフィスが囚われの身になってしまったことで、彼は絶望に打ちひしがれます。ガッツの存在によってプライドの高いグリフィスが無念な思いを抱えることとなり、さらには好意を抱いていたキャスカまで失ってしまい、心の中で葛藤します。
グリフィスの愛情はガッツにとって掛け替えのない友情だったかもしれません。ガッツが過去を思い出すと、グリフィスの姿が思い出の中に必ず描かれていることから、彼もまたグリフィスを友として愛していた可能性があります。
ベルセルク｜グリフィスはがガッツに執着する理由について
最初はグリフィスはガッツを羨望し、嫉妬していました。彼は夢である「自分の城を持つこと」に向かって進む中で、自分を束縛から解放したガッツの自由な生き方に憧れを抱いていました。一方で、グリフィス自身は自分の夢に囚われ、自由に生きられない状況に苦しんでいました。
しかし、ガッツとグリフィスは共に戦い、困難を乗り越える中で絆を深めていきます。ガッツはグリフィスを尊敬し、彼の指導を受けながら成長していきました。一方のグリフィスも、ガッツに対して特別な感情を抱くようになります。ガッツは自分とは違う生き方を選び、自分の夢を追い求めることなく、自由な意思で行動していたからです。
このようにして、ガッツとグリフィスは深い信頼と友情で結ばれていました。しかし、物語の過程でグリフィスは運命の転機に直面し、自暴自棄になってしまいます。自分の夢を叶えるためにガッツたちとの絆を断ち切る決断を下し、その結果として鷹の団の仲間たちを生け贄に捧げてしまいます。
この行動が、グリフィスがガッツに執着する要因の一つです。彼は自分の夢を実現するために仲間たちを犠牲にしたことに罪悪感を抱えており、それはガッツに対する深い後悔と絶望として現れます。ガッツはグリフィスの決断によって苦しみ、彼の信頼を裏切られたと感じていますが、同時にグリフィスが自分にとって特別な存在であったことを知っており、そのこともグリフィスの心の中で執着の要因となっています。
グリフィスは自分を束縛から解放してくれたガッツを失い、絶望的な状況に追い込まれることで、自分の内に秘めた感情が爆発し、ガッツへの執着が強まっていきました。その結果、グリフィスはゴッドハンドによって転生し、人外の存在となりますが、彼の執着と感情は変わることなく、物語を動かす重要な要素として描かれています。
まとめ：ベルセルク｜グリフィスとガッツの関係は？なぜ執着する？興味ない？
ベルセルクでグリフィスはガッツのことをどう思っているのかというと、グリフィスはガッツのことが羨ましかったかもしれません。
グリフィスには夢がありました。自分の国を手に入れるという夢。
彼の周りの人々も彼の夢に従いました。
手段はともかく彼は目指す通りの人生を歩んでいました。
そんな中で唯一、ガッツはグリフィスから自由になることを選びました。
自由に生きようとするガッツが羨ましかった。
同時に妬ましかった。
なぜなら、グリフィスも彼自身の夢に縛られていたからです。
だからグリフィスは転生する直前に、ガッツに対してこう言った（思った）のです。
「お前だけが 俺に夢を忘れさせた」
以上が人間だった時のグリフィスの想い。
その想いがほんのわずかに、今のグリフィスに残っているのではないでしょうか。
