地球から来た男あらすじ|ネタバレ解説・感想は?星新一

スポンサーリンク
当サイトはアフィリエイト広告を使用しています。
デフォルト 0未分類

星新一のショートショート「地球から来た男」について、結局どういうことだったんでしょうか?

テレポーテーション装置はウソだった?

スポンサーリンク

地球から来た男あらすじ

小さな調査会社勤務のおれに、ある日、競争相手の会社で開発中の新製品がどんなものかを調べてくれという命令があった。つまり、産業スパイをしろというのだ。会社の研究所にはもぐりこめたものの、たちまち守衛につかまってしまい、その会社の独断で処罰されることになったが、その処罰とは未完成のまま放置されていたテレポーテーション装置を使って、地球外へ追放するというのだ! 産業スパイがバレて、地球外へ〈追放の刑〉になった男の幻惑「地球から来た男」ほか16編。

地球から来た男のネタバレ解説

星新一の「地球から来た男」は男は地球からテレポートさせられたと勘違いしているだけで実は地球にいるままである、というオチ。

物語自体は「テレポーテーションなど嘘なのに、同じ名前と環境を持つ別の惑星に来たと思いこんでしまったバカな男」という話です。

それでも少し男の言っていることが実は正しいのかも…と読者に思わせてしまうところが「地球から来た男」の内容を分かりにくくしている要因の一つでしょう。

あるいはテレポーテーション装置は嘘でも、「思い込み」をかける催眠能力があの機械にあったのかもしれません。

「改善」という話は催眠術によって、医者が主人公の生活を「改善」するという、治療をしているんだと思います。

主人公の現実の奥さんは、正子と言う人で、その人との生活に不満を持っている主人公に医者が催眠術によって他のいろんな女性との夫婦生活を見せるが、誰であろうと結局主人公は後悔をする。

主人公が、結婚に向いていないという結論に達した医者は
「あなたは人生に自信を持つようになる。いやなことを克服しようとしてそれができるようになるのです」
という暗示を与えて、帰します。

で、結局違う女性との結婚という考えを捨てて、浮気相手を見つけることにした‥

そんな感じじゃないでしょうか。

この主人公が送り込まれた場所は地球だったのかどうかについては、星新一さんが揺さぶりをかけてくるような面白い思考実験を、作品を通して投げかけているのかもしれません。

例えば、パラレルワールドのもうひとつの地球のあなたと、今のこの世界のあなたが今日、交換されたらどう思います?。
昨日あなたが手を握った彼女は、昨日パラレルワールドの彼女の手を握ったパラレルワールドのあなたとともにいるのです。

果たして、
・私たちが普段、漠然と感じている「自分らしさ」とは何なのか?
・私たちが漠然と感じている「自分らしさ」とはどれほど確かなものなのか?
・「『私』や『私がいる世界』という毎日連続する認識」とは何に支えられているのか?

五十日を終えた主人公に、黒い服の男が「第一日目でございます」「これからどうなさるのか」と言いますが、何の第一日目なのかというと、苦しい人生の第一日目ということでしょう。

自らを死神と勘違いさせて、対象者の人生を台無しにする悪魔だと思います。

主人公の男性は、自らの余命が僅かと思い込み、後悔しないように職場の不正や自らの浮気を暴露してしまったため、仕事も家庭もメチャクチャになった苦しい人生をおくる事になりました。

地球から来た男の感想は?

タイトルとURLをコピーしました