不動態はなぜ濃硝酸で酸化皮膜?金属は鉄・亜鉛・アルミニウム?

スポンサーリンク
デフォルト 0未分類

不動態は濃硫酸,濃硝酸でしかできない?塩酸や希硫酸だと不動態にならないのでしょうか?

どうしてアルミニウムは希硝酸には溶けるのに濃硝酸には溶けないのでしょうか?

スポンサーリンク

不動態はなぜ濃硝酸で酸化皮膜?金属は鉄・亜鉛・アルミニウム?

濃硝酸にアルミニウムを入れても溶けないのはアルミニウムの表面に緻密な酸化被膜(酸化アルミニウムの膜)が形成され、不動態となっているため。

濃硝酸は酸化作用が強いので、金属の表面を酸化しますが酸化被膜によって内部が保護されるためそれ以上反応しなくなります。

アルミも鉄も同じですが、急速に酸化性の酸で溶解されると、表面にイオンが濃化します。そして酸化されますが、そのときの表面の電位が貴に、pHとしてはアルカリよりになります。その領域では酸化物がが安定で薄いが強固な膜が生成して溶けなくなります。この膜が不動態皮膜です。すなわち薄い酸ではその領域に行くほどの溶解速度が得られないからです。塩酸が不動態皮膜を作らないのは塩素イオンが皮膜を破壊する負の作用があるからです。

アルミニウムはとても酸化されやすい金属ですが、空気中ではすぐに表面が酸化されて緻密な酸化アルミニウムの被膜が生じ表面をコーティングするため、内部まではさびないわけです

(ちなみに、1円硬貨だけが日本の硬貨では唯一材料に合金を使用しておらず、アルミニウム100%です。2008年の茨城大学の入試問題でこのことを題材とする問題がありました。)。
なお、アルミニウム製品の表面に人工的に緻密な酸化被膜をつけたものをアルマイトといいます。

Al,Fe,Niは濃硝酸以外に、熱濃硫酸でも不動態になります。Feは常温の濃硫酸でも不動態になります。

ただ、濃硫酸中では硫酸水素塩Pb(HSO4)2を作って溶けるようです。

ちなみに、濃硝酸にアルミニウムを入れるとなぜ「硝酸」アルミニウムではなく「酸化」アルミニウムで覆われるのかというと、濃硝酸中で生成されたAl2O3は粒子か細かく、表面に緻密にしかも、強固に張り付き、酸では溶けなくなるからです。

Al3+とO2-は元々、価数の大きなイオンの組み合わせで、イオン間の結合力も強い。したがって、このような状態で生じたAl2O3はイオン同士が強く結合しバラバラになりにくい、つまり溶けにくいということになる。

酸化剤の半反応式について「酸化」反応とはもともと「酸素と化合する」ことです。

酸化剤は相手に酸素(原子)を出すわけで、この酸素原子が、相手の物質から電子を奪い、酸化物イオンO^2-になります。

この過程を式で表すと次のようになります。

HNO3 → NO2 + H+ + (O) ・・・・③

2Al + 3(O) → Al2O3

となり、普通ならここで生じた金属酸化物は、酸としての硝酸に溶かされ次のような反応が起きるはずですが、既に触れたとおり「Al2O3」で反応が止まってしまうわけです。

Al2O3 + 6HNO3 → 2Al(NO3)3 + 3H2O

ちなみに、同じAl2O3でも「アルミナ」と呼ばれる白色粉末は、酸はおろか強塩基水溶液にも溶ける「両性酸化物」です。しかし、このアルミナを高温・高圧で結晶化させると(人工宝石)、もはや酸には溶けなくなります。まさしく、不動態です。

タイトルとURLをコピーしました