高校地理・ケッペンの気候区分の覚え方|都市の一覧

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高校地理Aの『ケッペンの気候区分の指標』の覚え方は?

ケッペンの気候区分で分布域の覚えやすい方法はあるんでしょうか?

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高校地理・ケッペンの気候区分の覚え方

ケッペンの気候区分とは、気候学者のW.P.ケッペン(ドイツ、1846~1940)によって考案された気候の分類方法です。植生に着目しており、気温と降水量で分類を決定します。

大まかにはA(熱帯)、B(乾燥帯)、C(温帯)、D(冷帯)、E(寒帯)の5つの気候帯からなります。各気候帯はさらに細分されます。

ケッペンの気候区分の指標を覚えるためには、各気候帯ごとに特徴的なアルファベットコードを覚えることが役立ちます。それでは、A(熱帯)、B(乾燥帯)、C(温帯)、D(冷帯)、E(寒帯)のそれぞれの気候帯の特徴を紹介しながら覚える方法を見ていきましょう。

  • A(熱帯):熱い地域です。熱帯雨林、モンスーン、サバナの3つのサブタイプがあります。アルファベットコード「A」は「アツい(熱い)」と覚えましょう。
  • B(乾燥帯):乾燥している地域です。砂漠気候とステップ気候が含まれます。アルファベットコード「B」は「ドライ(乾燥)」と覚えましょう。
  • C(温帯):温暖な地域です。温暖湿潤気候、西岸海洋性気候、温暖冬季少雨気候、地中海性気候の4つのサブタイプがあります。アルファベットコード「C」は「カンフォータブル(快適)」と覚えましょう。
  • D(冷帯):寒冷な地域です。冷帯湿潤気候、冷帯冬季少雨気候、高地地中海性気候の3つのサブタイプがあります。アルファベットコード「D」は「ダイキリ(寒さ)」と覚えましょう。
  • E(寒帯):非常に寒冷な地域です。ツンドラ気候と氷雪気候が含まれます。アルファベットコード「E」は「エクストリーム(極端)」と覚えましょう。

また、2文字目ですが、

fは、「湿潤」を表します。
sは、「夏季乾燥」(summer)
wは、「冬季乾燥」(winter)です。
(本当はドイツ語なのですが、便宜上英語にしています)

さらに、3文字目ですが、
aは、最も暖かい月の平均気温が22℃以上です。
bは、最も暖かい月の平均気温が10℃以上22℃未満で、月平均気温が10℃以上の月が4ヶ月以上です。
c(温帯の)は、最も暖かい月の平均気温が10℃以上22℃未満で、月平均気温が10℃以上の月が3ヵ月以下です。
dもありますが、これはあまり高校地理では出ません。

A(熱帯)

名前の通り「熱い(暑い)」ところです。

Af(熱帯雨林気候)

気温の年較差が小さく年中高温です。また、一年を通して雨が多い。熱帯雨林が発達。インドネシア、シンガポール、アマゾン川流域の一部、アフリカ大陸中部などに見られます。

Am(熱帯モンスーン気候/弱い乾季のある熱帯雨林気候)

気候はAfに似ているが、弱い乾季がある。アマゾン川流域の一部、フィリピンなどで見られます。

Aw(サバナ気候)

雨季(夏)と乾季(冬)があります。アフリカの野生動物がたくさんいるようなところが、まさにこの気候区分に属します。

B(乾燥帯)

乾燥している地帯です。温度とは無関係に、降水量の少ない地域は乾燥帯と定められます。人間が定住しづらい環境で、非居住地域(アネクメーネ)が多い。

BW(砂漠気候)

数ある中で最も乾燥している(降水量が少ない)気候区です。アフリカ北部、アラビア半島、中央アジア、オーストラリア内陸部などがこの気候区にあたります。

BS(ステップ気候)

砂漠気候に次いで乾燥している気候区です。ステップ(短い草の草原)はこの気候区の地域で見られます。肥沃な土壌であるチェルノーゼムが広がっていることが多く、農業に適しています。

C(温帯)

温暖なところ。人間にとっては最も住みやすいところです。

Cfa(温暖湿潤気候)

気温の年較差が大きく四季が見られます。日本の大部分(北海道、一部の山岳地域や島嶼部などを除く)や、アメリカ合衆国東部、アルゼンチンのブエノスアイレス周辺がこの気候区にあたります。

Cfb(西岸海洋性気候)

Cfaよりもやや涼しく、住みやすい気候です。ヨーロッパやニュージーランドなどで見られます。

Cw(温暖冬季少雨気候)

温暖であるが、冬季はかなり乾燥します。東南アジアや中国内陸部などで見られる。

Cs(地中海性気候)

温暖で、夏季に乾燥します。名前の通り地中海沿岸で見られるほか、オーストラリア大陸南岸や北アメリカ大陸西岸の一部地域にも存在します。

D(冷帯/亜寒帯)

夏はそれほど低温でもないが、冬は氷点下の日が続くような地域です。気温の年較差が大きい。

Df(冷帯湿潤気候)

日本国内では北海道が、海外ではカナダやロシアの広い範囲などがこの気候区分にあたります。タイガと呼ばれる針葉樹林が発達しています。また、酪農や麦類の生産が盛んであるところが多い。

Dw(冷帯冬季少雨気候)

冬の寒さが非常に厳しい。一方、夏は10℃以上の温度になり、温度の年較差が大きい。ロシア東部に分布します。

Ds(高地地中海性気候)

温度の傾向はDfやDwに似通っているが、夏に乾燥し冬に湿潤となります。北アメリカや西アジアの限られた地域でのみ見られます。

E(寒帯)

地球で最も寒い地域はこの寒帯に該当します。乾燥帯と並んで非居住地域(アネクメーネ)が多い。

ET(ツンドラ気候)

最暖月の平均気温が0℃~10℃で、年中寒冷です。永久凍土が広がるが、気温が0℃を上回る夏には土壌の表面部分のみが融け、植物が育つ。トナカイの遊牧が盛んに行われています。カナダやロシアの北極に近い地域で見られます。

EF(氷雪気候)

最暖月の平均気温が0℃未満で、きわめて寒冷です。地面は一年中氷雪で覆われ、融けることはありません。南極やグリーンランド内陸部がこの気候区分にあたります。人間が定住するのは困難で、動植物もわずかにしか見られません。

H(高山気候)

ケッペンの気候区分には含まれないが、よく使われる気候帯にH(高山気候)があります。これはトレワーサ(アメリカ、1896~1984)らによって考え出されたもので、一年を通して冷涼で気温の年較差が小さい、標高の高い地域で見られる気候を指し示しています。たとえば、ボリビアのラパス、エクアドルのキトがこの高山気候に該当するとされています。

高校地理・ケッペンの気候区分|都市の一覧

マイアミ(アメリカフロリダ州) サバナ気候(Aw)

サンフランシスコ(アメリカ) 西岸海洋性気候(Cs)

ロサンゼルス(アメリカ) 西岸海洋性気候(Cs)

コルカタ(インド) サバナ気候(Aw)

シカゴ(アメリカイリノイ州)冷帯湿潤気候(Dfa)

ニューヨーク(アメリカニューヨーク州)温暖湿潤気候(Cfa)

北京(中国)冷帯冬季少雨気候(Dwa)

ドバイ(アラブ首長国連邦)砂漠気候(BW)

ダカール(セネガル) ステップ気候(BS)

札幌(北海道) 冷帯湿潤気候(Dfa)

ラパス(ボリビア) 温暖冬季少雨気候(Cwc)

チタ(ロシア) 冷帯夏雨気候

マニラ(フィリピン) 熱帯モンスーン気候

昭和基地(南極大陸) 氷雪気候

キサンガニ(コンゴ民主共和国) 熱帯雨林気候

ハノイ(ベトナム) 温帯夏雨気候

昆明市川(中国雲南省) 温帯夏雨気候

など。

参考:ケッペンの気候区分|第一学習社

まとめ:高校地理・ケッペンの気候区分の覚え方|都市の一覧

熱帯(A)
乾燥帯(B):樹木が生育できない無樹林気候です。
温帯(C)
冷帯(D)
寒帯(E):これも樹木が生育できない無樹林気候です。
 高山気候(H)もしくは山地気候(G)が区別されることもあります。
 
熱帯雨林気候:Af(f:feucht(湿潤)):最少雨月降水量が60mm以上。
熱帯モンスーン気候:Am(m:Mittelform(中間)):やや乾季がある熱帯雨林気候。
サバナ気候:Aw(w:wintertrocken(冬に乾燥)):冬に乾季があるもの。
熱帯夏季少雨気候:As(s:sommertrocken(夏に乾燥)):夏に乾季があるもの、ハワイ州の一部などごく限られた地域に見られるが、普通はAw(サバナ気候)に含める。

砂漠気候:BWh, BWk(W:Wuste(砂漠)、h:heis(暑い)、k:kalt(寒い))
ステップ気候:BSh, BSk(Steppe(ステップ))

温暖湿潤気候(Cfa)(a:最暖月が22℃以上、b:最暖月が10℃以上22℃未満 かつ 月平均気温10℃以上の月が4か月以上、c(温帯):最暖月が10℃以上22℃未満 かつ 月平均気温10℃以上の月が3か月以下、c(冷帯):最暖月が10℃以上22℃未満 かつ 月平均気温10℃以上の月が3か月以下 かつ 最寒月が-38℃以上-3℃未満、d(冷帯):最暖月が10℃以上22℃未満 かつ 月平均気温10℃以上の月が3か月以下 かつ 最寒月が-38℃未満)
西岸海洋性気候(Cfb, Cfc)
温暖冬季少雨気候(Cwa, Cwb, Cwc)
地中海性気候(Csa, Csb, Csc)

冷帯湿潤気候(Dfa, Dfb, Dfc, Dfd)
冷帯冬季少雨気候(Dwa, Dwb, Dwc, Dwd)
高地地中海性気候(Dsa, Dsb, Dsc, Dsd):ごく限られた地域のみに存在する。
湿潤大陸性気候|大陸性混合林気候(Dfa, Dfb, Dwa, Dwb, Dsa, Dsb)
亜寒帯気候|針葉樹林気候(Dfc, Dfd, Dwc, Dwd, Dsc, Dsd)

ET(ツンドラ気候)(T:Tundre(ツンドラ))
EF(氷雪気候)(F:Froste(氷点下))

ケッペンの気候区分で熱帯と乾燥帯の見分け方は、最寒月気温が18℃あるかと樹木があるかどうかです。
この2つが分かれば熱帯と乾燥帯の見分け方が出来ます。
最寒月気温が18℃以上あれば熱帯です。
乾燥帯は年間降水量が230mm以下、ステップ気候は長い乾季と短い尾雨期があるかです。

 日本列島の気候区分には、関口武の気候区分がよく用いられます。以下の都市は気象台の所在地です。

ケッペンの気候区分で日本が語れない理由は冬場、太平洋側と日本海では中央の山脈を境に気候が大きく違うので、これを1つのケッペンの気候区では区分するのが困難なためです。

日本海型
オホーツク型:網走
北海道型:稚内、旭川、札幌、室蘭、函館
東北型:青森、秋田、山形
北陸型:新潟、富山、金沢、福井、彦根
山陰型:舞鶴、鳥取、松江
九州型:福岡、佐賀、長崎、熊本、鹿児島
南海型:静岡、高知、宮崎
瀬戸内型:京都、大阪、神戸、奈良、和歌山、岡山、広島、下関、 徳島、高松、松山、大分
東日本型
東部北海道型:釧路
三陸・常磐型:盛岡、仙台、福島、水戸
東海・関東型:宇都宮、前橋、熊谷、銚子、東京、横浜、名古屋、岐阜、津
中央高原型:甲府、長野
南日本型:那覇、宮古島、石垣、南大東

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