空から降る一億の星(ドラマ)の意味|ラストの結末やタイトルは?

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ドラマ「空から降る一億の星」のタイトルの意味は?

木村拓哉さん明石家さんまさん、深津絵里さんが出演したドラマ「空から降る一億の星」のラストの意味は?どんな結末だったんでしょうか?

空から降る一億の星 - フジテレビ
空から降る一億の星 - 番組情報。
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空から降る一億の星(ドラマ)の意味|タイトルは?

ドラマ「空から降る一億の星」の脚本家は、北川悦吏子さん

ストーリーは独身の刑事、堂島完三(明石家さんま)は妹の優子(深津絵里)と二人暮らし。完三は女子大生殺害事件の担当になり、その後おきた殺人事件で、完三は知人の西原美羽(井川遥)の誕生日パーティーで出会ったコック見習いの片瀬涼(木村拓哉)に目をつける。その中で優子は涼に惹かれていくことに

タイトルの意味について、片瀬涼(木村拓哉)と堂島優子(深津絵里)二人はやはり実の兄妹で最後は優子が涼を殺して自殺するという救いようのないバッドエンドでした。

優子の最後が満点の夜空の下の湖に浮かぶ船だったことか「空から降る一億の星」というタイトルを暗示していたのかもしれません。

空から降る一億の星(ドラマ)の意味|ラスト・結末は?

最終回◆第11話「運命」あらすじネタバレ

 夜の街。片瀬涼(木村拓哉)が記憶の回復に動揺して火傷を負う。堂島優子(深津絵里)は涼の傷に漬ける薬を買いに夜の街を走る。帰りがけに思わず薬を落としてしまい、優子はしゃがんで拾おうとするが、そのとき、ふと何か予感がしたのか、顔を上げてゆっくりと歩き始め、だんだんとまた歩調を早めていった。
 涼の家。薬を持った優子が涼の家に戻ると、すでに部屋には涼の姿はなく、床の上には涼のスケッチブックに書かれた絵が一枚残されていた。その絵を見ながら途方に暮れる座り込む優子 。

 堂島家。朝、煙草を吹かしながらうどんをゆでる堂島完三(明石家さんま)。作業をしつつも、25年前の事件について思い出していた。そこへ朝帰りの優子が「ただいま。」と帰ってきた。「もう年とってんやから、徹夜の仕事は若いもんに任したらたらどうや?」と忠告する完三に、そうはいかない、と答える優子だった。完三は「ご飯は?」と尋ねるが、いい、と優子は二階へあがっていってしまう。
 優子は、自分の部屋で一人、涼の残したスケッチブックの絵を広げてボーっとするのだった。

 公園。優子がベンチで待っていると、そこへ宮下由紀(柴咲コウ)がバイトの格好で現れた。「だから言ったのに。」涼がいなくなって行方を探している優子に対して、由紀は自分が涼とつきあっているときにどれだけつらかったかを話した。「もう苦しくないの?」そう尋ねる優子に、「あなたのお兄さんに会って苦しくなくなった。」と由紀は笑顔で答えるのだった。「わたし、涼に利用されて裏切られて、もう生きててもしょうがない、って思ってた時、あなたのお兄さんに”きっとやりなおせるよ”って言われて。自分も人殺したとき、もうだめかと思ったけど、こうやって生きてるって。」「え?人殺した?」思わぬ優子の反応に、由紀はあわてて目線をはずして伏せた。呆然とする優子。

 堂島家。完三と優子で夕食を取っていた。優子は殺人の話を完三に尋ねたいが、尋ねることが出来ずに黙々と食事を食べていた。

 涼の家。優子は家に様子を見に来る。しかし、部屋に涼が帰った形跡はなく、鳥だけがカゴの中で鳴いていた。優子は鳥かごの横に座り込み、また絵を取り出して眺めた。そして、おもむろに立ち上がると、いつも涼がしまっていた様に絵を畳んで冷蔵庫の中にしまおうとして冷蔵庫を開けた。
 固まる優子。そこには、拳銃が置いてあったのだった。

 堂島家。夕方完三が家に帰ると電話が鳴っていた。出ると電話は街の公衆電話から涼がかけてきたものだった。「ラッキー。よかったよ、あんたの方が出てくれて。」「で、なんや?」「こないだの話の続き。イヤ俺がさ、殺人犯の子供だっていう所までは行ったじゃない?その先。聞かせてよ、俺の妹の話。」そう言われて完三は言葉に詰まってしまった。
 廃工場跡。完三が待っていると涼が現れた。こんなところで待ち合わせて良いのか?と訊く涼に対して、あんな話は家では出来ないだろう?と完三は答えた。「なんで?優子に聞かれるから?」「・・・・」無言の完三に対して、涼は続けた。「俺の妹なんでしょ?なのになんであんたと暮らしてんの?」単刀直入に訊いてくる涼に、完三は苦々しそうに煙草を足で踏み消すと話し始めた。「最初から話するわ。」「吸います?」涼は完三に煙草を一本渡して火をつけると、自分の煙草にも火をつけて完三の隣に腰を下ろした。そして、「25年前なぁ、あんたのお父さん、人殺しはったんや。」そこから完三の話が始まった。
 涼の父親の居場所を見つけたのが完三で、応援を待って捕まえるはずが、手柄を立てたいために応援を待たずに一人で飛び込んだ。そんな完三に向かって、涼の父親は向かってきて、それにびびった完三はとっさに拳銃の引き金を引いてしまった。なので正当防衛ではあるが、涼の父親は死亡し、親戚もいないまま兄と妹が残された。完三が引き取って育てようと思ったが、兄妹は火傷で入院し、事件のショックで全ての記憶をなくしたまま5歳の兄が病院から逃げ出してしまった。あちこち探したがとうとう見つからなかった。それが完三の話だった。
 「よう生きとったなぁ。」そういう完三に、「とにかく走った。誰かが待っているかのように。でも誰も待ってなかった。で、目が覚めたら女の人に拾われてて、それがたぶん育った施設のシスター。」「それから幸せだったんか?」「はっ?おもしろいこと聞くね。」「すまん。」「もう一度確認していい?おれと優子、兄妹?」「そうや。」「(無言でうなずきながら)最悪だね。殺人犯の親父とこんな兄貴がいて。俺もどっかで死んでりゃよかった。」「違う、それは違う。あんた、やさしい兄ちゃんやった。わしとあんたの親父が争ってわしが撃った後、小ちゃな妹がお父さん所走り寄ったときにな、ストーブひっくり返したんや。あんた、優子をかばうために覆いかぶさったんや。そやから、そやからあんたの火傷の方が大きい。あんたの火傷の跡は、やさしい兄ちゃんや言う印や。」「ありがとう。あんたがそうやって言ってくんなかったら、おれ知らなかったから。いい思い出があるんだ。でも優子さ・・・優子知らないよね?殺人犯の親父と火傷のことは。」「そうや。あかんなー。優子のお兄ちゃんとしても刑事としても失格や・・・あんたに任すわ。あんた、優子のほんまのお兄ちゃんやし血のつながった兄妹や。これからあんたらのことはあんたが決め。」「復讐したらどうする?父親殺しの復讐。」「そら、しゃあないわ。」その完三の台詞を聞いて涼はその場を去ろうと歩き出した。その後ろ姿に向かって完三が、「なぁ!あんた、ピストルいつまでも持っとったら捕まるぞ。」「今度渡す。」「いつ?」「その前に撃ってるかも。」そう言い残して涼は出ていった。その後ろ姿を完三はじっと見送っていた。

 バー『パズル』。優子は涼を探す手がかりを求めて向井裕希(金子貴俊)のバイトする『パズル』へ行き、涼のことを尋ねようとした。すると、そこへ酔った柏木小百合(とよた真帆)が現れ、「涼だったらもうすこしで来るわよ。」と答えた。「だれですか?」と優子は驚いて聞き返すが、「さぁ、だれでしょう?堂島優子さん。向こうのテーブル、おかわりちょうだい。」そう言い残して立ち去ろうとしたが、驚いて立ちすくむ優子の所に小百合は戻ってきて、「ねえ、知ってるかな?涼のお父さんて、殺人犯なの。やっぱり知らなかった?じゃあ、父親と母親が何してるかってことも?」そこまで話したところで、「二人揃って何話てんの?」と涼がやってきた。「ね、何しようとしてるの?」そう聞く優子を無視するかのように、涼は小百合とだけ話して優子から離れようとした。「待って!涼に言ったの!」「・・・なに?」「ちゃんと話してよ。」涼はそんな優子を相手にしないそぶりで涼の肩にある小百合の手を握りしめて「今から一緒に来る?」と優子を誘った。そんな涼を見て、「バカみたい。バカみたい・・・」優子は涙を目に溜めながら店を後にした。悲しい瞳でそれを見送る涼だった。
 店の外では、店の中の涼に後ろ髪を引かれつつも帰路に就く優子の姿があった。
 小百合の部屋。涼が小百合にもらった拳銃を「もう必要なくなったから。」と言って返していた。「そう。」と言って小百合は受け取った。小百合は、今度新しくオープンする店で一緒にやるでしょ?と誘ってきた。「遠慮しとく。」そう答える涼に、「さっきのあの子のことが気になってるんだ。口ではあんな冷たいこと言ってるのに、目では追いたそうにしてた。ふっ。だったら彼女にホントのこと言って、彼女の方から離れてもらうしかないわね。知らないんでしょ、あの子、ホントのこと?彼女、殺人犯沢田正一の娘、あなたの実の妹。もうやっちゃった?どんな感じなのかしらねー、兄弟でやるって。」
 そこまで聞いた涼は、手元にあった拳銃で小百合を撃った。崩れ落ちる小百合。
 部屋を出ようとして立ち上がった涼は、倒れる小百合に向かって更に二発撃った。やるせない表情で天井を見上げる涼。

 ある喫茶店。優子は杉田琴子(森下愛子)を呼び出して、完三が犯した殺人についての話を聞いていた。琴子は、あの事件は完三にとっては傷なので、触れないであげて、これからもそっとして置いて上げて欲しい、と頼んだ。撃った相手を尋ねる優子。「当時追ってた殺人事件の犯人。わかってると思うけど、あの涼って言う子の父親よ。」その台詞を聞いて優子はハッとした。「だから、もう関わらないで。」「お兄ちゃんへの復讐だ。だからあたしに近づいたんだ。・・・」そう言って呆然とする優子だった。

 テレビでは、柏木小百合が殺されているのが発見された、というニュースが流れていた。それを見て、不安に思って優子は涼の部屋へ行き、冷蔵庫を開けてみた。やはり、冷蔵庫に中にあった拳銃はそこにはなかった。他の場所を探すうちに、優子は冷凍庫の中に入っていた涼の子供の頃の作文を見つけた。

 日ノ出署。完三も琴子も出席している捜査会議で、一連の殺人事件の重要参考人として涼が指名手配されることが発表されていた。

 堂島家。テレビで涼が指名手配されたニュースが流れているのを、ボーっと見つめる優子がいた。数時間後。完三が仕事から戻ってくると、優子が二階から下りてきた。「見たやろ?ニュース、見たやろ?あいつ、またやりおった。」「お兄ちゃん、あたしもうどん作ってみた。食べよ。」
 優子の作ったうどんを食べながら、完三は味が薄い、鰹をもっと入れな、など、注文を付けていた。そんな完三に、優子は「お兄ちゃん、わたし、お兄ちゃんの妹だから。お兄ちゃん、あたしのお兄ちゃんだから。それわかっといて。わかっといて!それから、お兄ちゃんのことは、私が守るから。私が守る。」

 日ノ出署。柏木小百合殺しの捜査会議では、相変わらず涼は見つかっていないと、報告されていた。
 会議後、完三と琴子でコーヒーを飲みながら話をしていた。琴子は、この間優子と話したときの話を完三に話しており、優子が完三の本当の妹でないことを優子が知っていたことを話した。「でも、優子ちゃんは、完ちゃんがちゃんと愛してくれたらいいんだ、って。」「そうか。で、琴ちゃんなんて答えたん?」「あの、涼って子の父親が殺人犯で、その殺人犯を完ちゃんが。」「それだけか?優子はその父親の娘だって・・・」「言うわけないじゃない!」「そうか。おおきに。」「優子ちゃんがね、涼って子は、完ちゃんに復讐するために自分に近づいたんだって。だから、彼のことは忘れるみたいに。」「それ、違うよな?それ間違ってるよな?」「間違ってる?」「うん・・・」

 涼の生家である廃屋。涼は一人でそこにいた。口笛を吹きながら、25年前の事件の時にやっていたパズルをする涼。
 涼は公衆電話から、誰かに電話をかけていた。

 日ノ出署刑事課居室。完三が夜中に一人でデスクでうどんをすすっていた。その後、廊下で一人煙草を吹かす完三。

 堂島家。「トントン」夜中に誰かが尋ねてきた。優子が見に行くと、裕希が完三を訪ねてきたのだった。
 「まだだけど・・・」優子のその答えを聞くと裕希は帰ろうとしたが、優子は引き留めて「待って!お兄ちゃんになんの用?なんなの?」「いや、あの・・・」口ごもる裕希。
 完三が徹夜明けで朝、家に帰ると、出勤時間にも関わらず出勤用の自転車があることに気付く。優子の部屋に行ってみると、優子はおらずいつも使っているリュックもそのまま部屋にあった。完三は、涼のスケッチブックに書いた絵が床に落ちていることに気付く。そして、全てを悟って、部屋を飛び出し、車を飛ばして涼の生家へ向かうのだった。

 絵に描いた湖に一人たたずむ涼。そこで、涼は飼っていた小鳥を放した。
 夕方、生家の廃屋で一人夕日を見つめる涼。そこへ誰かが訪ねてきたような音がする。振り返る涼。すると、そこにいたのは優子だった。驚き見つめる涼。「お兄ちゃんなら来ないわよ。残念だね。あなたのこと警察が捜してるよ。小百合さん、邪魔んなった?それとももう興味なくなった?」「まあ、そんなとこ。」
 その台詞を聞いて、優子は「あたし、あなたのゲームの駒にはならない!」そう言ってそばのテーブルの上にあった拳銃を掴みこめかみに当てた。「これ本物?こうした死ねる?・・・本物なんだ・・・これでお兄ちゃん殺すつもりだった?あたしには父親の復讐のためにあたしに近づいたんでしょ?そうなんでしょ?」
 涼はその場に座り込み優子を見つめて言った。「そうだよ。」「みんな嘘だったんだ。みんなみんな嘘だったんだ。あたしに話したこと、あたしといた時間、あたしに・・・触れたその手もその目もその声も、みんなみんな嘘だったんだ。あたしのお兄ちゃんは、あたしが守る!」そう言って銃口を涼に向けた。涼は微笑んだ。「何で笑うの?なんでこんな時笑うの?」優子は尋ねた。涼は涙をこぼしながら、「おれ、愛とかそういうのよくわかんないけど、優子のことは愛してた。」と言って立ち上がろうとした、その瞬間、優子は引き金を引いた。倒れ込む涼。その拍子に、完成した25年前のパズルは再びバラバラになった。
 優子は泣きながら涼に駆け寄り、「何でこんな事になったのよ・・・」そう言って涼の足を叩いた。ふと、涼のポケットを見ると、そこには涼の完三への手紙が入っていた。それは涼の遺書であり、涼の素直な気持ちが書かれていた。
 --- 三田の女子大生、西原、柏木小百合の全員自分が殺したこと、自分は人の愛とかは一切理解できず、人の心をもて遊び、人が死ぬのも悲しくなかったこと、でも、優子に会って自分は変わって初めて人を好きになり、自分にも人としての心ができたこと、だからこそ優子が自分の本当の妹だと知ってとても参ったこと ---
 そこまで読んで全てを知り自分の愚かさに気付いた優子が、顔を上げると、目の前には二段ベッドがあった。それは、優子と涼が二人で子供の頃過ごした残骸だった。
 さらに、涼の完三への手紙には、”優子は完三の妹であること、やっと人間に慣れたような気がするが遅すぎたこと、優子を引き取って育ててくれたことに心から感謝する”という言葉が、沢田省吾の署名入りで続けて書かれていた。

 夜、完三が涼の生家に着くと、そこには血だまりがあり、だれも部屋にはいなかった。優子は涼の亡骸を背負い、泣きながら涼との思い出を思い出して外を歩き回っていた。転ぶ優子。そのとき顔を上げると、目の前には湖に浮かぶ傾いた鳥居の景色があった。優子はこれがあの涼の絵の景色であることに気付き、涼を抱きしめた。湖の脇には、小さなボートが置いてあり、優子はそれを引っぱり出すと涼を乗せて湖の上へ出た。
 完三は、血を追って湖までたどり着いた。そして、優子同様に、赤い鳥居を見て涼の絵の場所であることに気付く。周りを見回すと、湖に浮かんだボートが目に入り、そこには呆然として宙を見つめる優子が座っていることがわかった。「ゆうこ!!」完三はありったけの声で優子に呼びかけた。完三に目をやる優子。再び「ゆうこ!!」完三は叫ぶが、優子は傍らの涼の亡骸の手を握りしめると、また完三を見やった。「ゆうこーーー!!」優子はその声を聞いてほほえみを浮かべ、「お兄ちゃん、ごめんね。」そう囁くと、拳銃で自らの命を絶った。岸辺で一人愕然と座り込む完三。ボートの上では涼と優子が幸せそうなほほえみを浮かべて二人寄り添っていた。

 警察が到着し、現場検証が行われる。その傍らで、完三は涼からの手紙に目を通していた。最後まで読んで何とも言えない表情になる完三に対して、他の刑事が優子の遺体確認のために、「妹さんに間違いありませんね?」と訊いてきた。「そうや・・・」淋しそうに答える完三に、琴子が声をかけた。「完ちゃん・・・」「琴ちゃん、神さん、裏切りよったで。」その台詞を訊いて琴子は目を伏せるのだった。「琴ちゃん、見てみい。こんな日に空から降る星はきれいやなぁ・・・」そう言って琴子と二人で星空を見つめていた。

 日ノ出署。琴子と完三で、小百合が完三のことを探っていたことがわかった、と言う話をしていた。涼は、小百合に優子の父親のことも探られてしまったが、その事実を優子には知らせたくないために小百合を殺したのだろう、と完三は琴子に説明した。「あいつのこと、誰もわからんかったけれど、あいつの中では優子の手にかかって死んだことで、優子も自分も守ったんちゃうかなぁ?」そう呟く完三だった。
 完三が帰ろうとすると、署の外に自首しに来た由紀がいた。完三が一緒に付いていこうか?と答えるが、だいじょうぶ、とすっきりした顔で由紀は断った。「いろいろ淋しなってな・・・」そう言う完三に、由紀は無言でうなずいて、「じゃあ。」と答えると署に向かっていった。後ろ姿を見て、帰ろうとする完三に、「完ちゃん!完ちゃんは死んじゃだめだからね!あたしが、あたしが罪償って出てくるまで見張っててね。」そこまで言うと、由紀は完三の前まで走って戻ってきて、「約束。絶対待ってるって言う約束。」と言って小指を差し出した。答えない完三の手を取って、由紀は無理矢理指切りをさせた。そんな完三を見て、由紀は「あんた、一人でだいじょぶか?」とおどけて関西弁で話しかけた。
 「アホか・・・」完三があきれて指切りの手を払うと、由紀は笑顔に戻って「じゃあ。」と言い残して警察署に消えていった。そして、完三も一人帰っていった。

 優子と涼が亡くなった湖。完三はピンクとブルーの二つの花束を湖に投げ、湖を一人見つめて煙草を吹かしていた。ふと気付いて、その煙草も湖に投げて入れて、新しい煙草に火をつけて湖を後にしようと振り返った。そのとき、離れた場所に何か落ちていることに気付く。近づいて拾ってみるとカセットテープだった。
 帰り道の車の中、そのテープをかける完三。テープからは、25年前の事件当時に涼の家でかかっていた”見上げてごらん夜の星を”のテープだった。それを聞きながら、完三はまざまざと、25年前の事件のこと、優子のこと、涼のことを思い出し、運転しながらも初めて人目をはばからず一人で号泣していた。
 完三の車は街に戻ってきて、信号待ちで止まる。テープを取り出し、見つめる完三。そのとき、信号が青に変わり、後ろの車がクラクションを鳴らしながら完三の車を追い越していった。
 その光景が涼との初めての出会いとダブって、苦々しい顔になった。再び完三はテープを見つめるが、それを助手席に投げため息を一つ付くと、微笑みを浮かべて車を発車させた。

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