台風や大雨被害が予想される場合には事前準備を念入りに済ませておきましょう。
避難道具一式だったり窓ガラスなどの補強用に購入した養生テープなどは決して無駄になることはありません。
仮に被害がほとんどなければそれはそれで良かったと言えますし、不幸にも被害が発生してしまった時にも準備をしておくことで損害を最小限に抑えることができます。
台風の強風対策
猛烈な勢いを伴った台風の場合、最大瞬間風速が30キロを超えることがあります。
風速40キロを超えてくると、もはや風に向かっては歩くことはできず煙突が倒れたり瓦がはがれる危険性が現実的となってきます。
看板が吹き飛ばされるなど飛来物の危険性が高くなることから少なくとも下記の2点の対策が必要です。
- 物干しざお・植木などの移動
- 窓ガラスの補強
- 屋根、塀、壁などの点検
物干しざお・植木鉢などの移動
ベランダや玄関先、庭などに強風で吹き飛ばされそうなものがある場合には、室内に避難をさせておきましょう。
植木鉢や傘立てなど屋内に持っていけるものは屋内に、物干しざおや自転車など屋内に入れるのが難しいものは、せめてどこかに固定をするなど吹き飛ばされないようにしておくようにします。
窓ガラスの補強
瓦など飛来物が窓ガラスに当たると当然ですが、割れてしまいます。
台風による大雨と強風が室内にも入り込んでしまい、台風通過後の後片付けがいっそう大変なことになってしまいます。
窓ガラスにはダンボールを張り付けたり養生テープで補強することで飛来物がぶつかった際の損害をできるだけ小さく抑えることができます。
さらに、万が一、窓ガラスが割れた時のために、カーテン等を閉めておくと安心です
屋根、塀、壁などの点検
強風にあおられた結果、屋根が吹き飛ばされる光景を1度は見たことがあると思いますし、最近では塀や壁が崩れてしまうケースも起きています。
特に築年数が40年とか50年と長く住んでいる家の場合にはそれだけ老朽化も進んでいることになるので、
大雨・浸水対策
- 家財道具の避難
- トイレ・排水口の逆流対策
- 側溝や排水溝の点検
- 車の移動
家財道具の避難
家財や家電などは浸水の被害を受けないように、高所や二階に移動させましょう。 電気のコンセントは漏電、ショート、感電などが発生する可能性があります。コンセントは抜き、低い位置にあるものは高所へ移動させましょう。
ゴミ袋の水嚢で床上・床下浸水対策
床上浸水・もしくは床下浸水が起きてしまうと台風や大雨被害が収まった後が大変です。
浸水には泥や汚水が混ざっているので掃除が大変になるのはもちろんのこと、畳やフローリング、カーペット類がダメになってしまうだけではなく、水害の被害に苦しまされることがあります。
家の下の基礎工事部分や縁の下などに大量の水たまりができてしまうことによって家の中の湿度が高くなってしまったり、湿気によって床や壁などが傷んでカビなどの被害が発生する危険も伴います。
家の資産価値が下がってしまうだけではなくハウスダストによる健康被害も懸念されるようになるため、家の中にはできるだけ水が入らないように対策をするのが賢明です。
土嚢(どのう)を準備できるのであれば土嚢でも良いですが、一般家庭でも手っ取り早くできるのはゴミ袋に水をためて水嚢(すいのう)を作ることです。
トイレ・排水口の逆流対策
台風によって大幅な気圧の変化が生じた場合や、大雨によって下水道の許容量を超えてあふれ出したような場合、家庭のトイレや排水口から下水道の汚水が逆流してしまうことがあります。
トイレ・排水口の逆流対策でも水嚢(すいのう)を使うのが手っ取り早い方法です。
側溝や排水溝の点検
側溝や排水溝に落ち葉やごみが溜まっていると、床上浸水・床下浸水のリスクが高くなることから、一度確認をしてみて必要であれば掃除をしましょう。
車の移動
家が床上浸水・床下浸水した場合の被害も相当のものがありますが、車の浸水もかなりの損害が発生することが想定され、場合によっては歯医者になる危険性もあります。
車というのはそもそも水につかることが想定されていないため、エンジンが水につかるとほぼ間違いなく廃車になりますし、座席シートが浸水して泥水に使ってしまうと基本的に座席ごと取り換えざるを得なくなります。
車の査定でも浸水歴があると価値が一気に下がってしまうことから、車を保管している駐車場で浸水の危険がある場合には、高い位置にある駐車場に避難をするか立体駐車場に車を避難させるようにしましょう。
車庫ない場合には立体駐車場に入れておくと飛来物によって車が損害を受ける危険も減らすことができます。
ただ、最近では台風が来たら立体駐車場に移動させる人が多くなってきたため、早めの移動が肝心です。
台風・大雨対策で準備しておくもの
- 避難グッズ
- 養生テープ
- 家族・身内の安否確認方法
- 保険内容の確認
- 地域の避難場所
避難グッズ
避難警報が出て地域の避難場所に避難をしなければいけない場合はもちろんのこと、自宅で過ごすにしてもライフラインが止まってしまった場合に備えて、
避難グッズ(非常用持ち出しバッグ)を人数分用意しましょう。
避難グッズの具体的な内訳としては下記のとおりです。
飲料水、食料品(カップめん、缶詰、ビスケット、チョコレートなど)
貴重品(預金通帳、印鑑、現金、健康保険証など)
救急用品(ばんそうこう、包帯、消毒液、常備薬など)
ヘルメット、防災ずきん、マスク、軍手
懐中電灯、携帯ラジオ、予備電池、携帯電話の充電器
衣類、下着、毛布、タオル
洗面用具、使い捨てカイロ、ウェットティッシュ、携帯トイレ
保険内容の確認
台風で万が一、何らかの損害を被った場合、もしくは何らかの損害を与えるようなことになってしまった場合には賠償金を保険でカバーできるかもしれません。
加入している火災保険で水災補償もついている場合、台風、暴風雨、豪雨などによる洪水によって、
建物や家財に所定の損害を受けた場合に補償を受けることができます。
保険によっては融雪洪水、高潮、土砂崩れ、落石なども対象で、
家財道具に関しては火災保険の対象に家財の契約も含まれていれば補償の対象となります。
ただ床下浸水の場合はみとめられないなど、保険によって内容が異なるので、加入している火災保険の内容も調べておくと同時に、
万が一、床下浸水・床上浸水の被害が発生した際には、証拠写真を残しておくようにしましょう。
地域の避難場所
いざ災害が起きた時にあわてずに避難するためにも、自分の住む自治体のホームページや国土交通省ハザードマップポータルサイトなどから防災マップやハザードマップを入手しておきましょう。
家族全員で避難場所、避難経路を事前に確認しておくと安心です。
家族・身内の安否確認方法
家族・身内の安否確認方法として、
災害用伝言ダイヤル
災害用伝言板(web171)
があります。
災害用伝言ダイヤルは局番なしの「171」に電話をかけると伝言を録音でき、自分の電話番号を知っている家族などが、伝言を再生できます。
災害用伝言板(web171)は携帯電話やPHSからインターネットサービスを使用して文字情報を登録し、自分の電話番号を知っている家族などが、情報を閲覧できます
ライフライン(電気・ガス・水道)が止まった場合の備え
- モバイルバッテリーの充電
- ペットボトルの氷
- 水の汲み置き
モバイルバッテリーの充電
モバイルバッテリーは最近では50000mAhを超える大容量モデルもラインナップされるようになり、
テレビや冷蔵庫、電子レンジなどの家電製品の一時的なバックアップ電源としても利用できます。
容量20000mAh以上あればスマホを4~5回くらいはフル充電することができます。
ペットボトルの氷
電気が止まって冷蔵庫が使えなくなる場合を備えて、ペットボトル氷を大量に作っておくと、中身が傷んでしまうのを防ぐことができます。
水の汲み置き
水道が止まってトイレの水が止まってしまった場合や、洗濯用水を確保するためにお風呂に水を貯めておくようにしましょう。
台風・大雨対策には普段から備蓄を!
台風・大雨対策は、やはり普段から備蓄をしておくこが肝心です。
最近では、台風上陸が予想される地域のホームセンターでは養生テープが軒並み完売・在庫切れとなったり、
スーパーからはパン類やインスタント麺など調理せずに食べられる食品の棚がガラガラになるケースが見られます。
準備が遅くなればなるほど、必要な物資がそろいにくくなるものの、逆に言うと台風の危険がないうちであれば、備蓄すべきものは簡単に手に入ります。
政府からは大規模災害発生時には「1週間分」の備蓄が望ましいとされていることから、下記のような備蓄を最低でも3日分ほどそろえておくと安心です。
飲料水 3日分(1人1日3リットルが目安)
非常食 3日分の食料として、ご飯(アルファ米など)、ビスケット、板チョコ、乾パンなど
トイレットペーパー、ティッシュペーパー・マッチ、ろうそく・カセットコンロ など
台風・大雨対策に油断は禁物「自分は安全」と過信しない
まとめ中