ワシーム・デイカー事件の経緯は?判決・現在は?アイゾウ 警視庁・心理分析捜査班

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ワシーム・デイカー(Waseem Daker)は驚異的なIQを持ち自身の裁判では自らが弁護人となって法廷で争った人物。

1995年に、アメリカのジョージア州で起きたワシーム・デイカーによるストーカー事件がドラマ『アイゾウ 警視庁・心理分析捜査班』で取り上げられました。

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ワシーム・デイカー事件の経緯は?判決・現在は?アイゾウ 警視庁・心理分析捜査班

1995年にジョージア州でデルタ航空の客室乗務員の女性、カルメン・スミスが自宅で殺害され、彼女の息子のニコラスもナイフで18ヶ所を刺された状態で発見されます。

ワシーム・デイカー(Waseem Daker)が警察の捜査線上に容疑者として浮上するものの、ワシームと殺害されたカルメンには全く面識はありませんでした。

ワシームはなぜカルメンを手にかけたのか?その動機は一体何だったのか?

ワシーム・デイカーはもともと、ロレッタ・スペンサー・ブラッツという女性に好意を寄せていてストーカー行為を繰り返していました。

二人の出会いは、当時アメリカの若者に人気のあったスポーツ、ペイントボール。

ロレッタは離婚暦のあるシングルマザーであったが、気さくな性格で同じチームメイトのワシームにも優しかった。

17歳の青年ワシームは13歳年上のロレッタに密かに好意を寄せていた。

ワシームはロレッタに交際を断れると、彼女を執拗に追いかける、いわゆる「ストーカー」になってしまう。

ワシームはロレッタに1日100回以上も電話をかけ続けた時もあった。

また、ロレッタの自宅に侵入し、ロレッタが帰宅するのを全裸で待ち構えていたこともあった。

ストーカー行為に耐えられなくなったロレッタは引越しを繰り返すが、ワシームはどこまでも追い続けてきた。

そうしてたどり着いたのがカルメンが住んでいたのと同じ家(別の階)でした。

ワシームの日記にはこう記されている。

 ”私はロレッタを許さない。
 復習せざるを得ない。
 彼女を殺さずに人生を破壊させてやる。”

さらに、事件前彼は検視官事務局にインターンとして働いており、人を殺す方法が載っている

殺人マニュアルを熟読していたという。

その中のひとつが今回のカルメンの殺害方法に酷似していたのだ。

しかし、なぜロレッタではなくルームメイトのカルメンが殺されたのか?

捜査が開始されたが、決定的な証拠が全くでてこない。

結局ワシームは殺人容疑で逮捕されなかった。

警察はロレッタに対するストーカー行為でワシームを逮捕するしかなかった。

ワシームには懲役10年の罰が課せられた。

実はこのワシーム、天才的なIQを持つことで地元では有名な青年だった。

わずか16歳の若さで名門大学に合格し“天才児”と呼ばれていた。そして、完全犯罪まで成し遂げたのだ。

だが15年後の2009年、事態は急変する。

殺害現場に唯一残された物的証拠の体毛がワシームのDNAと一致。

これを決定的な証拠として2010年1月、殺人罪でワシームは逮捕された。

この殺人事件の裁判でワシームの驚くべき知能、そして事件の動機が明らかにされる。

ワシームはこの裁判で弁護士を雇わず、自分で自分を弁護すること選んだ。

ストーカーの罪で刑務所にいる間、法律の本を読み漁っていた。

被告人兼弁護人として裁判に挑むワシーム。

驚異的なIQをもつ彼はプロの弁護士顔負けの弁護を展開した。

物的証拠について体毛を採取した捜査員に追及するワシーム。

体毛を採取する際の捜査員のミスを指摘し、無効な捜査であると訴えた。

その後も、検察側の主張は天才ストーカー・ワシームに全て論破されていく。

ワシーム優勢の中、検察側は切り札としてある若者を証言台にたてた。

証言台に立ったのは18ヶ所を刺された少年、ニコラスだった。

彼は意識不明で集中治療室に運ばれたが、一命を取りとめ、生きていたのだ。

ワシームの顔を見ているただ一人の目撃者である。

しかし、ニコラスの登場にもワシームは全く動揺しなかった。

ニコラスの「犯人の目は青かった」という証言について追求し、

「今、お前の前にいる私の目は何色だ。私の目は茶色。信憑性に欠ける」と一蹴した。

無罪となる可能性は十分にあった。

裁判が進むにつれ、ワシームはしきりにテレビカメラの存在を気にし始める。

実はアメリカでは社会的に注目される裁判の様子がテレビ放映されるのである。

ここでワシームは動きにでる。

ワシームが証人を呼びだしたのだ。現れたのは一人の女性。かつてストーカー行為を繰り返していたロレッタだ。

法廷の床にはワシームが近づかないように行動範囲を制限するテープが張られた。

ワシームは事件前当時の二人の写真をモニターに映し、私たちは仲が良かった、付き合っていた、などと二人の関係について言及しはじめた。

裁判長があきれて、「自分が何をしているのか分かっていますか。この裁判は殺人事件を裁く法廷のはず。いい加減にしなさい」と割り込む場面もあった。

そう、ワシームの目的は初めから無罪を勝ち取ることではなかった。

法廷では証人は必ず弁護人の質問に答えなければならない。

彼は合法的にストーカー行為を行い、彼女を苦しめたのだ。

最後の証人がワシームに呼ばれた。

ワシームがロレッタと出会ったペイントボール施設のオーナーだった。

オーナーは二人の関係について語る。その内容は驚くべき内容であった。

ロレッタは当時、スポーツ施設で知り合った若い男性を自宅に呼び寄せ、頻繁にパーティーを行っていた。

被害者としての印象は一転し、少年たちを誘惑する魔性の女として印象付けられたのだ。

裁判の結果はもはやワシームには関係なかった。

本当に好きだったのに、もて遊ばれた。ロレッタを最悪の女として全米中に知らしめるために自分の弁護をしたのだ。

判決は有罪。強盗、監禁、暴行など11の罪で終身刑が言い渡された。

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