「この世界の片隅に」傘の意味は?由来は柿の木問答?

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「この世界の片隅に」ですずが、おばあさんに

「傘を一本持てきたか」と聞かれたら

「はい、新なのを持ってきました」と答えなさい、と言われるシーンがありましたが、意味は?

傘を布団に置いて、そのまま夜の行為に至るシーンがありましたがどんな意味があるんでしょうか?

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「この世界の片隅に」傘の意味は?由来は柿の木問答?

「この世界の片隅に」ですずが、おばあさんに「傘を一本持てきたか」と聞かれたら「はい、新なのを持ってきました」と答えるように言われ、布団に傘を置いて初夜を迎えることになりました。

この傘のやり取りについては、民俗学では「柿の木問答」と呼ばれているもので、戦前の九州~東北地方では新婚初夜に「柿の実、もいでもええか?」「はい、どうぞ」というやりとりが新郎と新婦の間で交わされていたとされており、「柿の実をもぐ=性交渉の成立」という意味になります。

「柿の木問答」では新婚初夜、新郎が「あんたの家に柿の木はあるか」と問い、新婦が「あります」と応える、そして「オレが登って、もいでもいいか」「どうぞ」…と、こんな感じで二人がいわば定型問答を行うという、新婚初夜のための“儀式”みたいなものです。

つまり傘は新婚初夜の「合い言葉」みたいなものです。要するに、若い二人が夜の営みに移ろうという際、「これから一緒に」「ハイ」という意味合いを、ああいった持って回った言い回しでやり取りするのです。

また、「新しい傘を持ってきたか」というやり取りも柿の木問答と意味はほぼ同じですが、この「傘を持ってきたか」というバージョンは現在の広島県安芸高田市のごく一部で使われていたもので、本来ならすずが住んでいた広島や呉などの海沿いでは用いられていません。

これについて、アニメ版の監督は「広島の民俗学の資料を参考にしたが、原作者も同じ本を読まれて思いついたんでしょう。」「すずは祖母からこの問答を教わるわけですが、祖母は海に近い古江から嫁入りしたと語っていたので、きっと祖母の母かその母が山からきたのでしょう。」と解説しています。

ちなみに「傘を持ってきたか」というのはあくまでも比喩であって、実際に傘を用意するというわけではありません。(劇中では干し柿を取るために傘を使っただけ。)

本作では肝心の周作が「カサを持ってきとるかいの」と聞いた挙げ句、本当に傘を使って干し柿を取ったりしまして、どうもすずの思惑と違う展開になりかけたりしました。

おばあちゃんの入れ知恵であったため当時の若い人には通じなかったというところまで含めての、オチつきの経験談を再現したものです。

周作の方としては、緊張していて何か話のタネもなかったので空腹だったことから「取り敢えず干し柿でも食って場をつなぐか」程度の行動だったと思われます。

その辺のコメディ風味も含め、ここは二人の、微笑ましくも波乱の行く末を描き出したのかも知れません。

「この世界の片隅に」傘の意味・由来は柿の木問答?ネットの口コミは?

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