見させていただくは二重敬語?ビジネスでは正しくない?

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「見させていただく」は敬語として正しい日本語なんでしょうか?

「見せていただく」「拝見します」がビジネス上は正しいんでしょうか?見させていただくは二重敬語で間違い?

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見させていただくは二重敬語?ビジネスでは正しくない?

「見させていただく」を分解して、謙譲を表す補助動詞「(て・で)いただく」を外して考えてみましょう。

「読ま・【さ】せる」のように、「さ」を入れてしまう間違いのことを、一般に「さ入れ言葉」と言います。「見れる」などの「ら抜き言葉」と並んで、よくその存在が指摘される言い方です。

「見させる」の場合は、上一段活用動詞「見る」の未然形「見」に「させる」が付いたもので、その意味で「さ入れ言葉」ではありません。

■参考:動詞の活用

五段活用動詞、及びサ変動詞の一部は、その未然形には「せる」が付き、
それ以外の活用の動詞は、その未然形に「させる」が付きます。
五段活用の例 書か・せる 読ま・せる 出さ・せる
サ変動詞の例 出演さ・せる
上一段活用の例 見・させる 着・させる 
下一段活用の例 寝・させる 教え・させる
カ変活用のの例 来・させる

しかし、普段私たちは、物事をだれかに「見せてもらう」という言い方をしても、「見させてもらう」という言い方はしません。

「見せる」という、下一段活用の使役を表す動詞が存在するからです。

「見・させる」は文法的には間違いではなくても、それを一語で表した「見せる」を使った「見せてもらう」の方が自然なので、「見させる」は不自然な感じを与えるのです。

その「もらう」を謙譲語にしたのが「いただく」です。

「見せてもらう」と「見させていただく」は敬語表現としての違いがありながら同じ意味を持ちます。

つまり、「見せていただく」という自然な日本語があるのに、それをあえて「見させていただく」と言う必要はないということです。

同じことは「着せていただく」や「聞かせていただく」などにも言えます。

「着せる」や「聞かせる」も一語の使役動詞であり、その連用形に直接「て(で)いただく」を付ければいいのです。

「出させていただく」は、「出す」という動詞に使役の意味はないので「出していただく」に直す理由はありません。使い方さえ誤らなければ、問題ないと考えます。

「(さ)せていただく」という謙譲語の使い方(どういうときに使えて、どういうときには使えないのか)は、上記の接続の問題とはまた別次元の話です。

「いただく」には許可を受けるニュアンスがありますので、「見させていただく」には自分が見せてもらうことの許可を相手に願い出ているようにも感じられることがあります。

この「許可」が違和感の正体じゃないかと思われます。

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